武田の塩止め

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先日の大河で「武田の塩止め」のシーンがあった。そう言えば戦国の歴史にあったなあと思いつつ書いてみたい。

塩、つまりは塩化ナトリウムで化学式はNaClである。人間には不可欠な物である。最近は熱中症などもあり、これからの時期は塩分不足にも気を付けたい。最近は「塩飴」なども流行っている。私も炎天下で運転とかしていたので「塩を取れよ」と言われたものだ。もちろんこれから暑くなるので十分気を付けたい。高校野球の練習など「運動部」の指導者は何かと事故が起きやすい。プロのサッカー選手でも熱中症で倒れたりするのだ。気を付けたいものだ。

人類と塩の歴史は古くからある。「サラリーマン」の「サラリー」はラテン語の「塩(サール)」が語源である。古代ローマの兵士は給与が「塩」だったことから由来すると言う。歴史解釈も含むが、一応通説である。

日本では近代以前は塩は塩田から採取した。海水を濃縮して採取する。したがって海の無い甲斐(山梨県)の武田は常に塩に悩まさていた。隣国からの輸入に頼るしかなかったのだ。もちろん信濃(長野県)にも侵攻したが、もちろん海は無い。川中島合戦も「越後(新潟県)に出て海が欲しかった」と言う説もある。塩が取れるのだ。南の駿河の今川でも良かったけど、太原雪斎の尽力で「三国同盟」が出来ている。侵攻するわけにもいかない。

それが桶狭間以降同盟関係が破たんしてきた。今川が弱体化してきた。信玄としては同盟を破棄して駿河の塩が欲しくなった。今まで散々悩まされた塩が手に入るのである。もちろん人間にとって不可欠な戦略物資だ。塩が無くなれば死んでしまう。

もちろん今川も信玄の弱点は塩である事は知っている。なので北条と協調して「塩止め」をした。今で言う「経済制裁」のようなものだ。武田は今川や北条からは塩を輸入できなくなった。実際には裏ルートでこっそり輸入したとか言われている。もちろん闇市場なので正規の価格ではないけどね。

そして越後の上杉謙信にも「塩止めしろ」と要請した。太平洋側の北条、今川から封鎖しても日本海側を越後だからそっちも封鎖しないと経済制裁にならない。つまり日本やアメリカや韓国が北朝鮮経済制裁しても、ロシアと中国が同調しなければ意味が無いのと同じだ。なので今川は謙信に要請したのである。

武田と上杉は敵対関係である。川中島では都合5回戦っている。第四回川中島合戦は激戦であった。所謂山本勘助が有名になるのはこの合戦である。当然制裁に加わると今川は考えていた。塩を止めれば、武田は自滅する。それに上杉が協力しない理由はない。

しかし謙信はこの制裁に加わらなかった。これが「敵に塩を送る」と言うことわざの由来である。塩止めすれば勝てるのに、あえて敵である武田に塩を送ったのだ。謙信ファンは「謙信は卑怯な事はしない」とか言いたいだろう。まあそこがファンにとっても魅力なんだろうけどね。謙信には「義戦」と言うイメージがあるから、塩止めなんかしない。あくまで義の為に戦うのだ。そんなイメージが謙信の魅力になっている。

ちなみに日本では内陸部では塩は取れないが、大陸では「岩塩」がある。なので海が無くても塩が取れる事が多い。モンゴルにも岩塩はあるし、ソルトレイクなんのも「塩湖」である。そのまんま「ソルト(塩)レイク(湖)」だ。この湖も内陸部にある。アメリカのユタ州にある。ちなみに冬季オリンピックが開催された都市である。

ドラマでは「真っ白な塩」が壺に入っていたが、こんな塩は当時にはない。精製が粗い自然塩だ。塩の精製と言うと赤穂浪士である。これは塩の精製技術を赤穂藩が独占していたので、吉良に教えなかったとか逸話もある。当時は赤穂の塩は有名でブランド商品だった。今でも「赤穂の塩」と言う塩が売っているのはこれである。

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ちなみに塩にもいろいろな規制がある。一番大きいの製造と販売だ。以前は「専売公社」が独占していた。塩を民間が作る事ができなかったのだ。そして「塩業近代化臨時措置法」で塩田から塩を作ることが禁止された。「イオン交換膜製塩」での塩のみの製造しか許されなくなった。現在は「公益財団法人塩事業センター」が製造している。「センター塩」と言うらしい。そしてこのセンター塩は評判が良くない。「塩辛い」と言う。純度が高すぎると言う。もちろん政府や御用学者は否定しているけどね。

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なのでNHKの「ためしてガッテン」でもセンター塩を擁護していた。御用学者を集めて味に差は無いとね。結晶が違うから甘く感じるとか。純度は味に関係しないとか言っていたようなきがする。こう言う時だけ決して「自然塩はいい」とか言わないのがNHKらしくて「やっぱり国営放送の『ためしてガッテン』だな」思う時である。

 

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なので当時の日本では直接塩田で自然塩を作る事ができない。なので「伯方の塩」などは日本の海水に海外の塩田作られた塩(原塩)を添加して作っているようだ。ひどくめんどくさい製法で塩を作って自然塩を守っている。現在では規制緩和で一応原則自由になったようだが、伯方の塩を調べていたら「愛媛県今治市」で作っている。どうせなら「特区」にして塩の規制緩和で「塩田復活」させても良いような気もするのだが。そこんとこ「国家戦略特区」の安倍総理はどう思うんでしょうかね。大学作るより良いと思うんでけどね。「伯方の塩」はブランド塩ですからね。今治市は特区ですよ。

アニメだと「機動戦士ガンダム一年戦争で塩の話がある。塩が不足して塩湖を探す話だ。「塩がたらんのです」と言うセリフあったのを覚えている。

この辺で締めたいと思います。

長文を読んで下さって、ありがとうございました。

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