藤井聡太と労働基準法

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藤井聡太の29連勝が話題である。

29連勝目を達成したのは、竜王戦の本戦トーナメントで、持ち時間は5時間である。これは一人当たりなので、双方で10時間。対局は午前10時からで一日で行う。なので終局は大抵深夜になる。当然食事もあるので、休憩は昼食と夕食の二回ある。対局者はともかく、記者はスタッフもいる。彼らも休憩しないといけない。特に記録係は大変である。基本的に奨励会の2段とかが見習いとしてする。NHK杯の記録と棋譜読みも奨励会員が行う。彼らも休憩しないと持たない。基本的に記録は一人で行う。ずっと正座で記録である。トイレに行くこともできない。いつ指すかわからない。棋界と奨励会のしきたりも色々だけと、それはいずれ書きたいと思う。

休憩は2回あるので、熱戦になると12時間以上になる。この日も終局は午後10時前後だ。その後感想戦をやってから、記者会見で帰宅は深夜となる。そうなると「労働基準法」に抵触する可能性を指摘する人もいる。確かにその通りである。法律では15歳未満は午後8時以降労働を禁じている。18歳以上でも女性の深夜勤務は制限されている。平成11年までは女性の深夜勤務は原則禁止である。ちなみに私は昔ゲーセンでアルバイトしていた頃はそう言う問題も起こした事がある。夜勤だったがバイトを無断欠勤して店を閉めさせる所まで行きそうになった。日勤は女性がバイトしていた。女性の深夜勤務は違法なので「店を閉める所だった」と怒られた。

もちろん労働基準法は将棋連盟も知っている。法的にも一応話はついているらしい。何も中学生プロ棋士藤井聡太だけではない。藤井聡太の前の最年少記録は加藤一二三である。羽生善治も中学生でプロになった。あと谷川浩司渡辺明も中学生プロである。前例はある。なので一応解決済みの話でもあるのだ。

連盟と労基署の解釈では「個人事業主」としている。あとはプロ棋士と言う非常に特殊で代役など使えない場合は「特例として認める」場合があると言う見解である。藤井聡太のために対局を中断させることもできないし、藤井聡太の代役がいる訳でもない。竜王戦のルールを変えるのも難しい。日程もあるし、スポンサーとの調整もある。労基署にお願いして「現場の都合」で特例を認めてもらうしかない。藤井聡太だけ「午後8を過ぎだら封じ手にする」となったら不公平である。これは極端にしても「千日手指しなおし」などが起きたら対処が難しい。そのまま続けるか後日指しなおしの日程を組むかもある。タイトル戦などでも終盤の「千日手」が起きる事がある。そう言う非常事態を仕切るのも「立会人」の仕事でもあるのだ。

 

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大抵の場合、タレントやスポーツ選手などは「特例」を認められるケースが多い。ちなみに中学生でもドラフトにかかる場合がある。阪神タイガースに在籍していた辻本賢人と言う選手である。2004年にドラフト8位で指名された。15歳で最年少のドラフト指名である。残念ながら一軍経験は無かったが、もし一軍でナイターで投げていたら深夜勤務になる可能性もある。もっとも二軍でもナイターあるが。延長12回に違法になるから「ピッチャー交代」とかになるんですかね?って話である。

タレントの場合は幅あって、認める事あれば、法律を適用する場合もある。収録ができるからだ。これは欽ちゃんファミリーの「わらべ」のケースがある。「欽ちゃんのどこまでやるの!?」から誕生した高部知子倉沢淳美、高橋真美の3人から成る企画ユニットである。「めだかの兄弟」などがヒットして「ザ・ベストテン」に出演が決まったのだが労働基準法の問題が発生した。

ザ・ベストテン」は生放送である。木曜夜9時の番組である。ランクインしたタレントが生で出演する。しかし「わらべ」はアイドルで未成年のグループである。「午後8時以降の出演」はできない。「わらべ」のために放送時間を変更なんでできないし、そうなると出演は辞退となる。

この場合は法を優先した。「わらべ」だけ事前に収録して録画を放送した。生放送の建前は崩れるが致し方ない。生放送は番組の都合であって「代わりの方法ある」と判断された。なので司会の久米宏が「わらべは法律上生出演は出来ません」と説明していた。光GENJIも問題になったそうだが、これはメンバー全員では無かったのでそのメンバーだけ外して出演したそうだ。

時に有名子役と言うのも例外では無く、労働基準法に抵触する事がある。最近では「こども店長」の加藤清史郎である。大河ドラマの「天地人」でブレイクしてCDも出した。一説には「紅白出場最年少」を狙っていたとか。NHKも加藤清史郎を紅白で使いたかった。大河でブレイクした子役である。できれば紅白もブレイクさせたい。

そうなると法律の問題がある。当時は8歳である。流石に大晦日とは言え深夜に出演は出来ない。公序良俗とか社会的責任もある。特例があるからと言っても限度がある。小学校低学年の子供に深夜生出演は視聴者の反感も買う。局側は「審査員として出演」を画策していたらしいが断念した。その代りに「こども紅白歌合戦」と言うコーナを冒頭でやってそこだけ出演させた。白組は加藤清史郎、紅組は大橋のぞみ。紅白は大晦日の午後7時15分からなので、8時までならセーフである。

確かに未成年の労働は規制されるべきである。でも使ってる側も十分に配慮している場合もある。今回の中学生プロは連盟も十分配慮している。前例もある。

指摘は指摘として当然であるが、そう騒ぐ事でもない。「織り込み済み」なのだ。

この辺で締めたいと思います。

長文を読んで下さって、ありがとうございました。

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