藤井聡太の29連勝

 

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藤井聡太が29連勝を達成した。連勝記録である。

14歳でプロになり、デビュー以来負けなしの29連勝。マスコミはここぞばかりに盛り上がり、ちょっとした将棋ブームである。将棋関係者も連日ワイドショーなので解説している。もちろん、素晴らしい記録で、それに関しては申し分ない。でもちょっとマスコミも騒ぎ過ぎである。もちろん14歳の天才棋士と言うフレーズがマスコミ受けもする。余計に持ち上げたいのだろうけどね。

将棋界もこれ程の注目を浴びることは稀なので、便乗して「天才棋士」としている。内心では「確かに凄いけどプロとしてはこれから」と思ってるに違いないけどね。初マラソンでいきなり日本記録を出したようなものである。確かに記録は凄いけど、それが続くかは未定である。新人作家が処女作で文学賞を取った様なものだ。二作目、三作目から作家としての勝負である。藤井聡太をプロが誉めちぎるのも「長く続くかがプロ」と言うの知っているからだ。例えば処女作で文学賞を取った水嶋ヒロもその後の作品となるとさっぱり聞かない。又吉直樹も「火花」以降の作品は書いていない。だから本物のプロは知っているのだ「これからが大変だ」と。

なぜなら連勝記録は将棋界に置いてそれ程重要な記録ではないからだ。それは28連勝を達成した神谷広志と言う棋士がそれ程有名でもないことからも分かる。実は私も連勝記録は知らなかった。相当の将棋マニアでも「神谷広志」を知っている人は少ない。羽生善治谷川浩司は有名だが、神谷広志の知名度を鑑みれば、連勝記録が将棋界において、どの程度の価値なのかも分かろうと言うものだ。

やはり将棋界において重要なのはタイトルだ。もちろん頂点は名人である。それが以外に竜王・王位・王座・棋王・王将・棋聖に最近叡王が出来て「8大タイトル」になった。その中でも名人と言う称号は別格である。これは徳川家康に大橋宗桂が1612年に「名人」を与えらたのに由来する。なので名人は大橋家の世襲であった。それが近代になって棋戦が出来たのが今のプロ制度の始まりである。近代以降を「実力制名人」と言う。

名人になるには一年ではなれない。今年の藤井聡太はどんなに成績が優秀でも名人のタイトルは取ることが出来ない。それは藤井聡太のランキングが低いからだ。彼はまだC級2組である。名人に挑戦するにはA級にならなければならない。C2・C1・B2・B1・A級と、最短でもクラスは一年で一つしか上がらない。なので藤井聡太が名人に挑戦できるのは最短でも5年かかる。なので藤井聡太は最短でも19歳までは名人の可能性はない。もちろんストレート昇格した場合に限るけどね。

ちなみに藤井聡太の前の最年少記録を持つ加藤一二三は14歳でプロになり4年連続で昇級して18歳でA級になった。これは偉業である。「神武以来(このかた)の天才」と言われた。初年度は負け越したが、2年目の20歳で名人のタイトル挑戦者になった。これも最年少記録である。タイトル戦で負けたが「この記録も破られる事はないだろう」と言われている。ちなみに羽生善治がA級に昇格したのは22歳の時である。凄いことだが14歳でプロになって毎年昇格出来る訳ではない。それを加藤一二三はやっているのである。最年少名人は谷川浩司の21歳である。昇格は1年だけ足踏みするのでA級になるのは19歳の時である。

最年少のタイトルは屋敷伸之の18歳での棋聖である。名人以外は単年での棋戦なので、一年目であっても挑戦者になれる。現在藤井聡太竜王戦の挑戦者決定の本戦トーナメントに出場しているが、勝ち進めば竜王は可能性はある。一応竜王戦は「優勝賞金が最高額」と言うことで名人の次のタイトルと言われている。公称では4320万円である。賞金ランキングでは1位の竜王戦だが、歴史と伝統では名人が最上位とされている。この二つには特別な権威がある。将棋の段位の免状に「署名」するのだ。なので二冠だと「名人と竜王の二つに署名する」この免状もファンにとっては貴重なものである。直筆なのでそのために段位を取得したりする。好きな棋士の免状が貰えるのだ。ちなみにこれもタイトル保持者の仕事なので大変らしい。免状なので百枚とか書く。代筆は出来ないので、仕事の合間にやる。もちろん免状は将棋連盟の収益に繋がるので重要なのだが。将棋の普及促進にも繋がる。仮に藤井聡太竜王になったら、免状出願も増えるだろう。一期で陥落と言うこともあるから「竜王藤井聡太」の免状はその年しかない。ファンにはたまらないお宝である。自分の名前も書いてあるのだ。

なので一個人のファンとしては、藤井聡太のタイトル獲得や負けてからの将棋に注目している。いずれ負けるのだ。それからどう飛躍するかが本物かどうかである。14歳で竜王になったら偉業だけどね。これから竜王戦では棋界のトップクラスと対戦することになる。C2級の棋士とはわけが違う。そこで勝ち続けられるかで藤井聡太の真価は問われるだろう。

藤井聡太の連勝を持ち上げるのも大衆もそろそろ飽きるだろう。実は連勝記録はその程度なのだ。

この辺で締めたいと思います。

長文を読んで下さってありがとうございます。

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