秀吉と六本の指



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六本目の義指をを付けると言う話である。手首に巻くセンサーと足の裏のセンサーで制御すると言う。手を負傷した人の支援の目的もあるらしい。

こういう義手とか義足で私の記憶に残っているのは映画「スターウォーズ」主人公のルークである。第二作の「帝国の逆襲」でルークはダースベイダーに右手を切り落とされる。なので作品では右手は第三作では「義手」と言う設定だ。

SF映画なので未来の義手もハイテクである。ちゃんと動く。痛覚もある。針を刺すと「痛い」と感じるのだ。ちゃんと指も反応する。映画では病院船でルークが治療を受けるシーンがあって、SFも読んでいた私はグっと来た。未来のハイテク感があるからだ。

そう言う未来が今回の義指にも感じられる。その内ちゃんと神経も繋いで制御できるようになるかもしれない。アニメだと「攻殻機動隊」の「義体」もこの概念の延長だ。サイボーグである。六本目の指が自由に動くなればギターなど「今まで押える事のできない弦が使える」など演奏の発想が広がる。ピアノも同様である。届かない鍵盤が弾ける。知人は指を怪我して趣味のギター演奏ができないと言う。欠損ではないが指が曲がらないのだそうだ。演奏が辛いと言う。

秀吉の指を六本あったと言う説がある。ルイス・フロイスの「日本史」に書かれているそうだ。フロイスは宣教師で日本に布教に来た。その過程で信長や秀吉に合う。そしてその記録が「日本史」である。

こう言う話は大抵オカルトのネタになる。「秀吉は魔物だった」とか「実は宇宙人」みたいに話が盛られる。文献は残っているので「フロイスが見た」と言う証言はある。フロイスが見間違えただけかも知れないけどね。記憶違いかも知れない。オカルト歴史ミステリーでは恰好のネタになる。歴史にもそう言うオカルト的な珍説が多い。コンビニで売っている「薄い歴史本」は大抵オカルト的である。笑いながら読むには丁度良いけどね。

これとは別に真面目な研究だと「多指症」と言う可能性はあるそうだ。これは先天性の異常で割りと多い疾患だそうだ。1000人に1人~2人の症例があるそうだ。現在の医療では後遺症も無く治療する事が可能である。整形外科で治療が出来る。余分な指を切除する治療だそうだ。1歳~2歳の間に切除するケースが多いらしい。

なので仮に六本が本当だとしても、そんなに驚く事では無い。ただの疾患である。宇宙人ではない。ましてや魔物でもない。多指症だったとされる有名人は他にもいる。ネットで画像を検索すれば医療関係のちゃんとした画像もある。まあそれをオカルトに仕立てるのが「オカルト紙」なんだけどね。

そう言う記述から症状を分析して死因を推測する歴史研究もある。分かり易いのは家康の後妻に入った秀吉の妹(朝日)の病気だ。政略結婚で家康に輿入れしたが、病になったと言う。その見舞いの為に母親を送った。第二の人質である。これで安心したのか家康が上洛して秀吉の臣下となる。じゃあその「病って何だろう」である。記述では「気うつの病」となっている。

直接的な病名ではうつ病だと言われている。原因は様々で政略結婚のストレズとかその前に離縁したショックとかされている。離縁した夫の佐治日向守はこの時に自刃したと言う説もある。「改正三河風土記」に記述があるらしい。複合的なストレスでうつ病が発症したと考えられる。

あと大きいのが「更年期障害」である。この時の朝日は44歳だと言う。年齢は諸説あるので幅はあるが、秀吉の妹であるので20代とかではない。もちろん離縁して再婚したのだから相当な年齢である。30代後半から40代前半とみるべきだろう。

この頃の女性の体は色々変わる時期である。女性ホルモンも変わり、精神的にも不安定になりやすい。そうした症状を「更年期障害」と言う。個人差も大きい。症状がキツイ人もいれば比較的軽い人もいる。あと、周囲の環境に大きく左右される。複合的な要因で症状が重くなったりするのだ。なので、年齢的に更年期障害が出やすい時期に離婚して、政略結婚のストレスである。症状が重くなってうつ病が発症したと考えると説明ができる。

一見オカルトかと思う記述もしっかり考えるのも歴史学である。なのでこう言う研究も面白いと思う私である。

この辺で締めたいと思います。

長文を読んで下さってありがとうございます。

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