トランプと北朝鮮

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北朝鮮がグァムにミサイル攻撃すると警告し、それに対してアメリカが報復すると連日報道されている。

先日のミサイル発射で「米本土を攻撃可能」と喧伝する北朝鮮であるが、報道によるとアメリカ西海岸が射程内と言うことであるが、軍事機密であるため、分からないことも多い。弾頭の重量もある。大気圏再突入の際の温度や振動の問題もある。これらはマスコミでも取り上げているが。

でもっていつものマスコミである。一応理論上の可能性は否定できないから、今回はある程度は理解するが、現実問題として北朝鮮が打つ可能性は低いし、アメリカが報復する可能性も低い。もっとも北朝鮮も「本島は狙わない」と明言しているがね。近海に落とすと言っている。日本の排他的経済水域に落とすようなものである。アメリカは報復と言っているが、即座に報復もしないだろう。いつもの騒ぎ過ぎである。

日本の大気圏外を通過するが、現実に迎撃も不可能である。PAC3を四国に配備したとか言っているけど、最大高度は1万5000メートルまでしか届かない。どうやったって大気圏外を通過するミサイルには届かない。もちろん「グァムを言っていたけど実は四国を狙った」とかなら理解もするが、四国にミサイルが落ちてくる可能性は低い。日本海に展開するイージス艦に搭載されているSM3と言う迎撃ミサイルなら可能だと言う事だが、これも実験の段階での成功で、実戦での効果となると未知数だ。諸説あるが命中率は4割と言うのもある。アメリカ当局は「9割落とす」と豪語するが、セールストークのようなもので、4~6割と言うのが妥当な見解らしい。とにかく実戦で使ってない兵器なので効果のほどは未知数である。そもそも弾道ミサイルで攻撃した事例がないからね。イラクスカッドミサイルで攻撃した事例はあるけど、それくらいしか事例がない。トマホークは「巡航ミサイル」である。そもそも違う。

 

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なので仮に北朝鮮がミサイル攻撃したとしても、本島に狙わなければ迎撃しない可能性もある。下手に迎撃して打ち漏らしたらアメリカの軍事技術の恥である。高い金だして開発して同盟国に販売した兵器の実力が「実は役立たず」ではメンツがない。次世代の兵器の開発にも影響する。もちろん迎撃するためには「あらかじめ軌道計算が出来ていないと迎撃できない」ので、本島や領海に落ちるどうかもわかっている。領海でなければ別にいいと言う考えもある。自軍の迎撃ミサイルがあまり効果が無い事が分かってしまうからね。もし9割当たるなら、一発や二発は落とすだろう。抑止力があることを示したいからね。自衛隊は法律の問題もあるけど、アメリカ軍なら自由に公海上のミサイルも撃ち落とせる。それをやらないのは「迎撃の自信が無いから」である。本当に撃ち落とせるのかどうかは疑問である。大気圏外の弾道ミサイルですからね。

北朝鮮もはったりであっても、迎撃されたら今までの開発はなんだったのか?である。2~3発のICBMでは迎撃されてしまう。そうなれは国防計画の破綻だ。いままで巨額の投資をして開発したのだ。それが出来たものの迎撃されて効果なしでは安全保障の大問題になる。アメリカのはったりかもしれないが、迎撃の可能性は捨てきれない。そう簡単に切り札を出すわけにもいかんのだ。もちろんアメリカも迎撃と言う切り札は使いたくない。実力がばれてしまうからだ。ロシアだって中国だって情報収集はする。アメリカの迎撃ミサイルの実力を知りたいのだ。一番欲しいのは「実戦でのデータ」である。アメリカもロシアや中国に知られたくはない。

こう言う行動を「砲艦外交」とも言う。冷戦もそうだった。互いの力を見せつけあって威嚇するのである。実際に使うとばれるから、もちろんはったりだ。だからこれみよがしに公開する。相手に見せつけるためだ。でも使わない。これが鉄則である。あくまで威嚇である。失敗したらメンツがあるからね。

なので北朝鮮もアメリカも緊張は高まるかもしれないが、ミサイルをグァムに落とすような事はすまい。間をとってまた日本海に落とすとか?アメリカが迎撃行動に出ない範囲での行動になるだろう。グァム近海と言っても100キロ程度離れた場所を狙うとかね。よもや領海には落としますまい。日本にだって領海には落とさないのだ。北朝鮮だって2~3発のミサイル攻撃が戦力として無意味だと言う事は知っている。あくまで威嚇である。それ以前に開発途中のミサイルを量産して実用化できるかもあるけどね。4発打つとか言ってるけど、そんな簡単に量産体制がすぐに整うのか?もある。兵器としての品質精度もある。4発打ったけど4発とも不良品では兵器として通用しない。そうしたリスクもあるのだ。そう簡単には命令できない。

外交的な側面では、どの道アメリカはずっと中東とウクライナだ。アフガンもある。こっちは危機ではない。現実に派兵して軍事行動をしているのだ。ロシアもウクライナで戦争しているから、アジアに戦力を割けるとも思えない。結局北朝鮮はどうでもいいのだ。EUは中東の難民とウクライナバルト三国だから当然北朝鮮はどうでもいい。それよりシリア難民とテロ対策である。北朝鮮が世界中で自爆テロしているなら関心も持つだろうがね。アメリカ人にしても北朝鮮のミサイルより近所で起こるかもしれないテロの恐怖である。911のトラウマがある。銃乱射事件に巻き込まれないとも限らない。アジアの国名も知らない国のミサイルなんかより切実な問題である。だから「イスラム教徒の入国禁止」とかになるのである。アメリカの安全保障の最重要課題は中東で、シリアとアフガンである。それが収まるまでアジアに軍事力は行使できない。リソースがないのだ。時間を稼ぎたいのはアメリカも同じである。先にシリアとアフガンとウクライナの始末をつけたいからね。ここへきて、南米のベネゼエラがきな臭い。もちろん南米はアメリカの裏庭である。かつては「麻薬戦争」と言うのもあった。キューバ危機もある。アメリカにとっては北朝鮮より重要な地域であることは言うまでもない。

結局北朝鮮の重要度は国際社会にとってはその程度だ。さして重要でもない極東の小国の話である。大国ロシアとの領土紛争でもないし、中東の難民とテロと言う社会問題でもない。中南米もアメリカにとっては移民や難民の問題がある。重要度が根本的に違うのだ。アメリカが北朝鮮に介入しても大統領の支持率が上がらないことはオバマは知っているから北朝鮮には無関心だったのだ。それより中東とアフガンだからね。それはトランプも知っているだろうから無駄なリソースは使わないだろう。

とどのつまり、勝手にアメリカと北朝鮮が罵りあって、はったりを言っているだけだ。そんなのに付き合って大騒ぎするのも滑稽なマスコミである。まあ大騒ぎしないと紙面が売れないからね。不思議なのはいつもはマスコミ批判が大好きなネトウヨやミリオタがこの手の報道はすぐ信じ込む事だ。そして「日本が危ない、先制攻撃しろ」とかアホな連中が出てくる。

今回の騒ぎも煽る輩はミサイルの性能とか詳しいけど、そう言う事は皆無である。もう少し勉強して欲しいものだ。

この辺で締めたいと思います。

長文を読んで下さってありがとうございます。

 

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