斬首作戦と海兵隊

 

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緊迫の度合いを増している北朝鮮情勢であるが、一時「斬首作戦」なんてのも報道された。金正恩を暗殺するとか?韓国がそのため特殊部隊は編制したとか、アメリカの海兵隊が行うとか?

その海兵隊について書きたいと思う。

海兵隊は兵科である。海軍の陸戦部隊と言う意味である。だからどの海軍ににも大抵はある。アメリカの海兵隊が有名だが、日本海軍にも「海軍陸戦隊」はある。二次大戦前はイギリス海軍海兵隊が有名だった。世界一の海軍をもってたからね。

陸戦部隊なので、装備は陸軍とそれ程かわらない。もちろん大砲を操作したり。操船もしない。それは水兵の仕事である。海兵隊は水兵ではない。あくまで別の組織だ。「ネイビー」は海軍だが。海兵隊は「マリーン」である。違うのである。ちょっと妙だ。船に乗っているのに陸戦とはこれ如何にである。その話をしたいと思う。

海軍は海の軍隊だから古代からある。船ができたころからの軍隊である。古代ローマにある。三国志は呉の海軍は強かったと言う。揚子江を制圧していたから、魏の軍隊は川を渡って呉に侵攻する事ができなかった。「ダンケルク」と言う映画が公開中だが、これもフランスからイギリスに撤退する話である。もちろんドイツはイギリス海軍が制圧しているドーバー海峡を渡れなかった。ナポレオンもドーバー海峡を渡ろうするが失敗する。その頃から「イギリスの海軍は世界一」である。

でもって海での戦闘である。当然船に乗って行う。弓矢を使ったりもするが、これはあまり効果がでない。火矢と言っても限界がある。あくまでけん制で主体ではない。これは大砲が登場してからもあまり変わらない。大きく変わるのは日露戦争日本海海戦からだ。それでも砲撃戦の命中率は低い。5%とか10%とかである。それも2次大戦でこの程度だ。中世の頃はもっと低い。

なのでそれ以前はラム(衝角)での戦闘だ。船の先端についている武器である。体当たりするのだ。海難事故でも衝突事故は多い。船は止まれない。ブレーキは付いていないからだ。だから舵で避けるしかない。なので過失でよく衝突事故が起きる。もちろん故意にぶつけることも可能だ。衝突した時に相手の船体を破壊したいからラムが付いている。そこだけ強化しておくのだ。こういった戦法は今でもある。海賊などが多く使う。日本の捕鯨船調査船が環境団体にされるのはこの手の方法だ。尖閣諸島の事件も衝突である。故意に当てている。海戦の常とう手段である。

衝突すると言う事は、相手の船と繋がると言う事だ。相手の船に乗り込める。相手が乗り込んでくる。船上での白兵戦になるのだ。この時無防備だと負けてしまう。白兵戦の強い兵隊が必要なのだ。これが海兵隊である。だから陸軍に近い。海上であっても陸上戦闘と同じ白兵戦だからね。もちろん相手の船に乗り込んで拿捕するのも任務である。だから特別に海軍と分けたのである。船乗りではない。あくまで陸上の兵隊の延長である。

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海戦というとどうしても撃沈をイメージするが、実はそうではない。海賊もそうだけど船を沈めてもだれも得しない。拿捕して身代金を要求する。もしくは転売する。船は高価である。ちょっとした漁船でも千万単位の金がかかる。もちろん軍艦となれば億単位である。沈めるより拿捕したほうずっといい。日本海海戦もロシアの戦艦を拿捕して再利用した。日清戦争当時の拿捕した戦艦を日本海軍は二線部隊として哨戒任務に使ったりもしている。船は高いのだ。だから海軍は金がかかる。沈めるなんてもったいない。なのでリスクの高い海戦なんてできない。通商破壊に徹した方がいいのだ。

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海兵隊はそう言った部隊なので、海軍であっても陸上戦闘が出来る。船にいつも乗っている。だから正規の陸軍と違ってフットワークが軽い。小規模な戦闘ならすぐ対応が可能だ。艦隊に常に正規の陸軍を付ける事はできない。でも海兵隊はいつも乗っている。そのまま艦隊で行って奇襲上陸できる。そして陸軍の応援を待つのである。いちいち陸軍の到着を待ったら初動が遅れる。手っ取り早い対応のできる海兵隊が重宝だ。もちろんアメリカ海軍は空母ももってる。航空兵力も持っている。「陸海空」のすべてを自前で用意できる海兵隊は緊急事態に強い。即時行動できるからだ。いちいち空軍や陸軍と協議しなくても作戦が行える。だからエリートの精鋭部隊なのだ。「48時間以内に地球の裏側でも作戦できる陸上兵力」とかが売りなのである。

 

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そして狭い船内のでの白兵戦なので、これは市街戦などにも向いている。装備も射程は短いが連射の出来るサブマシンガンなどが多い。至近距離でしか戦闘しないからね。なので屋内の戦闘も得意だ。アジトに強襲して暗殺と言う任務に適しているのだ。海賊にシージャックされた船を解放するなんてのも多いからね。近いのだ。

なので斬首作戦のような極秘任務にも向いている。「陸海空」すべて自前だから情報が漏れる可能性が低い。狭い空間での戦闘訓練をしている。強襲能力は海兵隊の基本である。敵船であれ、奇襲上陸であれ強襲することには変わりはない。対象が変わるだけである。通常の任務がちょっと変わっただけだ。専門の部隊を養成するより楽なのは言うまでもない。

通常の海兵隊は船内の保安任務などしている。船は動かさない。それは水兵である。水兵と言えば聞こえは良いが。古代ではただのオール漕ぎだ。手漕ぎボートの漕ぎ手である。奴隷同然の仕事だ。なのでよく暴動が起きた。それを鎮圧するのが海兵隊である。船内戦闘で白兵戦が強いはずだ。水兵の暴動を鎮圧する部隊だからね。

これは帆船になってもそう変わらない。操船は重労働なのだ。これはヨットレースなども同様で乗組員が一丸となって動く。水兵は下っ端である。なので暴動もよく起きた。現在でも商船学校や海上自衛隊でいじめで自殺とかはその構造がある。日本海軍でもいじめは日常だ。船は閉鎖空間で逃げようがない。だから暴動も多いがいじめも多い。その保安任務を海兵隊がしているのだ。

単にそんな小ネタが書きたかっただけである。

この辺で締めたいと思います。

長文を読んでくださってありがとうございました。

 

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