築地と豊洲

 

news.nicovideo.jp


築地市場の移転の話を書く。

と言ってもこの問題は根が深い。単に汚染物質の問題だけではなく。オリンピックもあるし、臨海副都心開発計画もある。それらがトータルでパッケージになっている話である。それが分からないとこの問題は分からない。

事の発端は臨海副都心開発である。これは1979年に鈴木都知事の頃の計画である。新宿副都心計画が昭和のオリンピックで開発が終わり、新たな都市計画として湾岸一帯を「臨海副都心」として開発する計画である。今後増えるであろうオフィスビルの需要を満たすためとも言われている。

フジテレビが移転したお台場から始まり、レインボーブリッジやゆりかもめなど様々な周辺開発を経て今に至る訳だが、その中には老朽化した築地市場の問題もあった。初めから豊洲と決まっていた訳ではないが、その頃から「築地問題」はあったのだ。そして、多くは太田市場に移ったのだが築地は関係者の反対運動があり移転が難航した。なので臨海副都心計画とは切り離せない問題である。

そして当初は築地の場外市場も一括して移転すると言う話もあった。しかし場外市場は民間の土地である。商店会が反対して実現しなかった経緯もある。問題の多い案件なのだ。そして築地は銀座の近くである。都心の一等地で地価も高い。その頃から再開発の話はあった。そして、神田市場を太田市場に移転させたりして、都も都心再開発を同時におこなっていたのである。

そしてオリンピックに関しては環状2号線の問題もある。建設予定地に移転予定の築地市場があるから進捗しない。かつては「世界都市博覧会」に合わせて完成させる予定であった道路でもある。もちろん「世界都市博覧会」も臨海副都心開発のキーイベントである。それに合わせて臨海地区を開発しようと言う計画の下に博覧会が誘致された。それを進めたのが鈴木元都知事である。

そしてバプルの波に乗って臨海副都心計画は肥大化した。イケイケどんどんで予算をぶち込んで開発した。そしてバブル崩壊である。今までの開発がすべて不良債権となっのだ。でもって青島都知事が誕生する。そして都市博覧会を中止して、臨海副都心計画を縮小や見直しの中で「築地移転」も頓挫した。それどころの話ではなくなったのだ。なので築地の老朽化も今に始まった問題ではない。移転が頓挫してそのままだから老朽化していても使っていただけである。

でも、投資してしまった開発計画である。もう引くに引けない。なんとか責任回避しながら撤退しなければならない。当時はいろいろな話があったの覚えている「映画スタジオを誘致しよう」なんて話もあったのだ。お台場カジノ構想などもあった。そもそもフジテレビをお台場に誘致したのも東京都である。鈴木元都知事と鹿内春雄が絡んでいるらしい。

なので、都市博覧会が計画通り開催されていたら、もっと早期に築地は豊洲に移転していたとも言われている。そのころから「移転先は豊洲」と言う都市計画があり、交渉は進んでいたが、バブル崩壊と都市博覧会中止でで頓挫したと言うのが真相らしい。

そして火中の石原都知事が誕生する。彼の目玉政策の一つに「平成東京オリンピック」がある。それは中止してしまった都市博覧会に変わる国威を掛けたイベントである。それを臨海副都心でやる。これをキーイベントにして開発計画を復活させて責任回避しようと言うのが、都庁の役人の計画なのだったのである。さいわい石原元都知事も乗り気である。これを大義名分にして、止まっていた計画を進捗しようと考えたのだ。

なので、オリンピック誘致の為には「環状2号線」が必要で、築地移転は絶対である。豊洲に移転しなければ、任期中にオリンピックとはならない。そもそも会場は臨海副都心の開発のために新設される施設ばかりなのだ。環状2号線が出来なければアクセスができない。周辺整備のためには築地はどうしても豊洲に移転しなければならない。
だから石原元都知事は豊洲移転に介入したのだ。そうしないと石原都政の業績にとして後世に残せない。もちろん誘致したのは猪瀬であるが、彼は石原都政の後継者である。誘致の土台は石原元都知事が作った計画である。

そう考えれば、分かり易い。オリンピック誘致に時間がないから、豊洲に拘って、不利な条件で土地を買った。そうしないと環状2号線も完成しない。完成の見通しがなければ、誘致の時にIOCからケチが付く。落選だけはしたくない。だから何としても移転する。

したがって臨海副都心とオリンピックと豊洲移転は「一つの大きなパッケージ」なのである。どれが欠けても不味いのである。実際築地移転問題で環状2号線の問題はオリンピックと密接関わっている。オリンピックはもう決まった事である。それまでに道路が出来なければ意味が無い。さて小池知事はどうするんでしょうかね。

だから、ボードの会場の問題も「臨海副都心」でやる事に意味あるのである。でないと開発に弾みがつかないからだ。そのあたりになるともう「オリンピックの為の開発が開発のためにオリンピックをやるのか?」訳が分からなくなってくるけど。

そもそも水の森水上競技場とか言ってるけど、あそこは元廃棄物の最終処分場である。つまり「ゴミの埋め立て地」である。なので掘れば廃棄物だらけで、だから公園にしているのだ。そう言う土地は臨海副都心にはいっぱいある。豊洲だけではない。もちろん築地にも土壌汚染問題もある。なので移転と言っても候補地が無い。

でも臨海副都心計画はもう失敗できないのである。だから金が掛かっても会場は臨海副都心でやらなければならない。それは「都市博覧会」に最後まで拘った、東京都の役人と同じである。そして、青島都政止まっていた開発計画を動かしてくれた石原元都知事を都庁は歓迎したのだ。それが、猪瀬、舛添と続いて行く訳である。

結局、石原元都知事を締め上げても、真相にはたどり着けないだろう。確かに移転を強行したのは石原元都知事だろうが、それは青島元都知事の頃も同じである。懸案事項だったのだ。元をただせば鈴木都政の頃からの話なのだから。検証すべき点は多いし、多岐にわたるのだ。ベテラン都議のほとんどが関係者で、臨海副都心計画には関わっている。野党であっても無傷ではいられまい。とても検証できる案件ではないのだ。

小池都知事がこの問題をどうまとめるかは疑問だが、もうどうにもならない所に、臨海副都心開発も、老朽化した築地市場も来ている。私個人にとっては、都民ではないのでどうでも良い話ではあるが。多分、適当な理由とつけて豊洲移転しかないと思うし、そうしないと環状2号線も完成しない。オリンピックにも間に合わないのである。小池都知事もオリンピックの見直しをしてるが、とどのつまり、赤字だろうが何だろうが臨海副都心開発計画進めてきた都庁のお偉いさんのメンツのために「やらねばならんのである」。都民にとっては不幸かもしれないが、いまさら計画は変更できっこない。もうオリンピックはまで時間もないのである。

ただ「計画と言うのはどんどん肥大化して止められない」と言うのは考えておくべきである。一旦走り出したら止まらない。それは数々の開発計画がそうである。諫早湾の問題もそうだし、八ッ場ダムもそうである。

この問題はその良い教訓である。

この辺で締めたいと思います。

長文を読んで下さってありがとうございました。

 

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村