てるみくらぶの破産



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旅行代理店のてるみくらぶが破産した。負債総額は190億円強で、大型倒産と言ってよいだろう。海外旅行の顧客が帰国できないとか、旅行代金に返還されないとか話題である。

破産と言うのは「債務不履行」である。貸した金が返せないとか、商品の代金が払えないとかである。例えば、「あらかじめ結婚式場を予約して料理も注文して、代金も前払いしたが当日用意されない」ってのも「債務不履行」である。今回の旅行代金はそのケースである。エステの回数券を買ったけど、店が潰れて紙切れになったなんてのも「債務不履行」である。

もちろん倒産した社員にも「債務不履行」はある。所謂「給与の未払い」である。労働者として働いたのに、給与がもらえない。これも本人には深刻な問題である。「今月は厳しいからちょっと待って欲しい」なんてのは、零細企業では割とある話である。喧嘩して揉めるのも嫌だ。2、3か月待ってやる。その内に倒産である。給与がもらえない。

とにかく「債務不履行」である。会社をたたんで整理しないといけない。どっちみちもう業務は原則的には続行不可能なのだ。整理には基本的に二つの方法がある。「私的整理」と「法的整理」だ。私的整理と言うのは、個別に「債権者を集めて整理する」やり方である。整理と言うのは「残っている資産を売却して分配する」と言う事である。その分配方法を「私的に協議する」のが私的整理である。

法的整理と言うのは「破産法」など法律に従って行う方法である。この場合は裁判所が選任した「破産管財人」がやってきて、資産を一時管理した上で整理する。今回のケースでは「旅行代金の1%程度しか返還されない」らしい。法的整理も優先順位がある。給与などは優先して支払われる。逆に株式などは保障されない。紙切れになる。

代金を先払いしてしまった顧客には気の毒だが。破産なのでどうしようもない。もう金はないのだ。なので注意すべき点は「一括で先払いはしない」と言う事である。怪しいと思ったら「手付だけにしておいておく」事である。大抵一括で先払いを要求する所は警戒した方が良い。その資金を運転資金に使うことが多いからだ。いわゆる「自転車操業」と言う経営である。その入金を焦げ付きそうな債務の穴埋めに使うのである。そして、次の顧客の先払い入金で、前の債務を穴埋めするのである。漕いでいないと転倒するので「自転車操業」と呼ばれるのである。

なので、「一括全額先払い」は気を付けた方がいい。

こう言う倒産で注意して欲しい金銭トラブルは「不動産物件」である。私が覚えているのでは「富士ハウスの倒産」である。負債総額は総額で638億円。これも大型倒産である。注文住宅の会社なので、建築工事が中断した。家が建たないのである。もちろん代金は払ってある。債務不履行である。

もちろん、通常は手付で2割、建前で6割、引き渡しの時に残りを払うとかなのだが、経営難の富士ハウスは「手付を7割先払いしてほしい」と顧客に強要したいたそうだ。何のことはない。やってる事は「てるみくらぶ」と一緒である。その手付を運転資金に充てて急場をしのいでいただけである。だから「手付を出させるように」と顧客に迫るように営業に指導していた。

もちろん痛いが、旅行代金の3万や5万ならまだしも、家となると一大事である。数千万の買い物なのだ。もちろんローンである。銀行に返済しなければいけない。家が建たずに借金だけ残る。地獄である。払った金はほとんど返還されない。これはもう泣くに泣けない。富士ハウスは注文住宅の大手なので「まず潰れるなんて思わない」のだ。でもこれは人事を思ってはいけない。大きな買い物をする時は必ず注意して手付を払って欲しい。

富士ハウスは大手だったが、中小の工務店もある。そう言う所は良く調べた方が良い。なにしろ家を建てるのだ。手抜き工事もある。特に資金繰りの厳しい工務店は危ない。当座の運転資金が欲しいからやってるだけで、利益が見込めない工事もやる。初めから赤字なので「手抜きしかしない」これが自転車操業の恐ろしい所である。

採算なんかもうどうでも良いのである。今日の支払いの為に赤字で仕事やる。そしてその赤字をごまかす為に、赤字でも仕事を取ってくる。手付金が欲しいからだ。「潰れない為にはなんでもやってしまう」のである。

大型倒産だど「連鎖倒産」がある。下請けの代金が未払いのまま債務不履行になって資金繰りが悪化して倒産するのである。私は昔「ヤオハン」の下請けをやっていた会社にいたことがある。「ヤオハンの倒産」は知っている。あれもひどかった。不渡りが出てあっと言う間である。当時その会社に在籍していた訳ではないけど、話は聞いた。3か月の下請け代金が未払いのままだそうだ。「3か月ただ働き」と言っていたけどね。

地元の大型店舗の倒産と言うのもあり、「支払いを待ってくれる」と言う申し出もあったそうだ。そこはちゃんと内部留保を持っていたいたので返済は滞る事は無かったと言う。でもその代金を充てにしていると連鎖倒産である。決済ができない。もちろん富士ハウスの時も連鎖倒産は起きた。

最近では「住宅完成保証制度」などもあるのでそれをちゃんと調べるのも有効である。これは工務店が加入するもので、加盟している工務店かどうかは調べることもできる。

何はともあれ、大金を出す時には気を付けたいものである。

この辺で締めたいと思います。

長文を読んで下さって、ありがとうございます。

 

 

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